『アルプスとリビング』

早稲田大学演劇倶楽部第32期新人企画

3/6「大葉のアイデンティティ」

アルプスとリビングに出演させていただきます、東京ドム子と申します、よろしくお願いします。


突然ですが、なにか難しい理論を説明したり、教訓を伝えるときに慣習的に持ち出される、「なんちゃらのパラドックス/ジレンマ」みたいな話って面白いですよね。

例えば、ゲーム理論を説明するときの囚人のジレンマ!とか!


わたしも何かそういうのを生み出したくて思いついたのが、「大葉のアイデンティティ」です。


大葉って、大きい葉っぱって書きますけど、果たして、直径3メートルのオオオニバスとかと並んだときにも大葉は大葉としてのアイデンティティを保っていられるのでしょうか?

答えは否です。

人間もその上に乗ることができるといわれるオオオニバスに対し、刺身パックに申し訳程度に彩り担当として入れられるような、直径10センチ程度のペラ緑ですよ!

どちらが大きいかなんて一目瞭然。オオオニバスの隣では、大葉は、小葉になってしまうのです。

つまり、オオオニバスと並んだときに、大葉は、自己のアイデンティティを喪失してしまう、大きい、というアイデンティティを…。

この話から教訓として伝えられることは、自分の価値を、「他の人と比べて〇〇」といった他者優位性にのみに置くべきではない、ということです。

「ぼくは、あしがはやいです」って言われても、「え?ボルトより?」って話になってしまいますからね!

そうではなくて、「アニメが好きである」とか「勉強が好きである」といった自分の中で完結する十全型のアイデンティティが望ましいのです!

という教訓を伝えるための「大葉のアイデンティティ」。

みなさんも、話すことがなくなったら使ってみてください!


ちなみに、わたしのアイデンティティは足が速いことです。